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住職日記

2019/04/01

「自律神経の調え方」

春ですね。季節の変わり目、体調崩している方いらっしゃいませんか?
先日お参りに来てくれた40代女性の檀家さんにこんな相談をされました。
「ここ最近、稀に視界の左下にキラキラやギザギザの光の波状のものが見えて、10分程度消えるんですけどね。偏頭痛もあるから不安になって眼科を受診したのだけど、異常は無いと診断されるし、原因が分からないって不安ですね」
と、軽い世間話のつもりで私に話をしてくれました。
心の問題であれば、何かしらのアドバイスをさせて頂くのですが、身体的な問題です。
下手な私のアドバイスより、ここは最近増えてきた医師友に相談してみました。
すると「念の為、脳神経外科の診察を勧めるけど、もし眼科も脳外でも異常がなければ、自律神経の乱れが原因だと思う」とアドバイスをくれました。
ご承知の通り、自律神経は交感神経と副交感神経のバランスにより機能しています。
行動的な日中は交感神経が優位となり、夕方から夜にかけてリラックスタイムに副交感神経 が優位になります。
このスイッチの切り替えが上手く機能しないと、自律神経が乱れ、体の様々な場所に不調が出てきてしまいます。
その相談者に生活習慣をきいてみると、最近は私生活が忙しくホッと一息つく暇がない。
やっと落ち着ける布団の中は自分の時間だから、ようやくスマホで好きなドラマをみたり、ネットショッピングをしています、という話でした。
ここが盲点です。
副交感神経を優位にする為のリラックスは意識しないと、実はリラックスになっていない事があります。
好きなドラマを見たり、スマホを見たりしている時は交感神経優位になっています。
さらに、ただボーっとしたからといってリラックス出来るかというと、実はそれもリラックス出来ていない事が多いと医師は言います。
ただボーッとするのと、体の力を抜く事は違います。
私たちは何もしないで、ただボーッとしているつもりでも、脳は惰性で動き続けてしまいます。ましてテレビやネットを見ていては動きモードです。
体の力を抜き本当にリラックスするというのは、車で言うと意識的にブレーキを踏む事です。マッサージをしてあげたり、深呼吸をしたりと、自分の心身と向き合う事が大切です。
私は寝る前に子供と本を読みますが、実はこれもリラックスには効果的らしいです。
英サセックス大学による実験では、「読書」によって見られるストレス軽減効果は68%だったと言います。
実験では被験者にパズルをやらせるなどで、あらかじめストレスをかけて、その後、それぞれの行為でどのように脳がリラックスしていくか、つまり副交感神経が優位になっていくかを調査していました。その結果、読書ではスタートしてから6分後に、交感神経優位の状態から、副交感神経優位に切り替わっていくということが確かめられたそうです。
 
季節の変わり目、職場環境の変化などで、目に見えないストレスを感じやすい季節ですが、上手く自分なりにリラックスする場所、時間、方法を見つけて自律神経を調えていきましょう。

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