『昔話の深層』
河合隼雄
妙福寺トップページ > 仏教のススメ > 2時限目「成仏は死ぬ前にするもの」
1時限目でお伝えした通り、仏教はお釈迦様の教えによって私たちが“苦しみをコントロールし、今をイキイキ生きる”ことを目的としています。
そして、苦しみをコントロールできる人になることを〝仏に成る〟つまり成仏と呼びます。
一般的に成仏と聞くと、死後の世界の話を連想する方が多いかもしれませんが、実はそういう意味ではありません。
“仏”とは世の中の真理に目覚め(=さとり)心はなににも乱されず、その智慧を活かして人々の苦しみや悩みを解決しようとする人を指しています。
仏教は、死後や来世ではなく、私たちが命を授かっているこの現世で生きるための教えなのです。